認可保育園の保育料ってなにで決まるの?
幼児教育・保育の無償化の仕組みが知りたい!
認可保育園の保育料は習い事の月謝のように決まっておらず、各家庭の世帯所得や子どもの人数などで大きく変わります。
周囲に気軽に「保育料いくらくらい?」とは聞けないため、子どもの保育料の目安を知っておきたい方も多いでしょう。
本記事では、認可保育園の保育料が決まる4つのポイントについて詳しく解説します。
世帯収入ごとのおおよその保育料についてもあわせて紹介するため、保育園の保育料が知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
認可保育園とは
認可保育園は国が定めた施設の基準を満たしている、児童福祉法上の児童福祉施設です。
まず、この見出しでは認可保育園について解説します。
認可保育園の基準
認可保育園の基準は、主に次のとおりです。
| 面積基準 | 乳児室:1.65㎡/人 ほふく室:3.3㎡/人 |
| 保育士の配置基準 | 0歳児3人につき1人 1・2歳児6人につき1人 3歳児20人につき1人 4・5歳児30人につき1人 |
| 保育従事者 | すべて保育士 ※ただし、0〜2歳児を4名以上受け入れる場合は保健師、看護師、准看護師1人に限り保育士としてカウントできる |
| 保育料 | 各自治体ごとに設定 |
| 申し込み方法 | 保育園がある自治体に申し込み |
認可保育園は保育士の人数や保育時間、施設や設備の面積などがこまかく定められており、国から定期的な検査や指導がおこなわれています。
また、原則公募制であり、自治体との協議を得て認可されなければ認可保育園として開業できません。
認可外保育園との違い
認可保育園の基準を満たしていない保育園は認可外保育園となり、認可保育園とは次に挙げる点が異なります。
- 申し込み方法
- 保育料
- 補助金
- 保育士資格所有者の割合
認可保育園は自治体に申し込みをしますが、認可外保育園は直接園に保護者が申し込みをおこないます。
また、原則補助金がないため、認可保育園と比べると保育料が高い傾向にあります。
各施設ごとに保育料が自由に設定できるので、認可外保育園の利用を検討している場合は必ず事前に園見学をおこない保育料を確認しましょう。
幼児教育・保育の無償化とは
幼児教育・保育の無償化は令和元年10月からスタートした制度であり、保育園や幼稚園、認定こども園などを利用する3〜5歳児の子どもの保育料が無料になります。
幼児教育・保育の無償化について仕組みや条件を見ていきましょう。
幼児教育・保育の無償化の仕組み
幼児教育・保育の無償化とは、3〜5歳までの子どもたちの保育料が無償化される制度です。
無償化の期間は満3歳になったあとの4月1日から、小学校入学までの3年間となります。
ただし、無償化となるのは保育料のみのため、給食費や行事費、通園送迎費などの費用は保護者負担となる点に注意が必要です。
また、住民税非課税世帯の子どもは0〜2歳も保育料が無償化されます。
子どもが2人以上いる世帯も、保育園を利用する最年長の子どもを第1子とカウントし、0〜2歳の第2子は保育料半額、第3子以降は無償となります。
子どもの人数や年齢によっては家庭ごとに幼児教育・保育の無償化の条件が異なるため、わからない場合は直接自治体に問い合わせをしてみてください。
幼児教育・保育の無償化の条件
幼児教育・保育の無償化の条件は子どもを預ける施設によって異なります。
- 認可保育園:条件なし
- 認定こども園:条件なし
- 幼稚園:条件はないが月額上限25,700円
- 企業主導型保育事業:利用している施設に必要書類の提出が必要
- 幼稚園の預かり保育:自治体から「保育の必要性の認定」を受ける必要がある
- 認可外保育園など:自治体から「保育の必要性の認定」を受ける必要がある
認可保育園、認定こども園、幼稚園は特別な条件はありませんが、幼稚園は月額上限25,700円が設けられています。
認可外保育園や幼稚園の預かり保育を利用する方は、自治体から「保育の必要性の認定」を受けた場合、無償化の対象となります。
一時預かり事業や病児保育事業、ベビーシッターを利用した場合でも対象です。
対象となる施設かどうか調べたい場合は、こども家庭庁の「幼児教育・保育の無償化概要」をチェックしてみてください。
ひとり親家庭に対する保育料の支援は?
幼児教育・保育の無償化に「ひとり親家庭」という条件はありません。しかし、住民税非課税世帯であれば0歳の子どもから保育料が無料になります。
ただし、親と同居をしている場合は、親の収入も保育料算定に含まれる場合があります。
そうなると親の収入も含めた世帯収入で計算されるため、保育料が無償にならない可能性があるでしょう。
認可保育園の保育料が決まる4つのポイント
認可保育園の保育料は主に、次にあげる4つのポイントで算出されます。
- 世帯所得
- 子どもの人数
- 保育時間
- 自治体
それぞれ詳しく見ていきましょう。
世帯所得
世帯収入とは同じ世帯で暮らす方全員の所得合計額のことであり、基本的には夫婦2人分の所得を指します。
保育料は住民税の所得割課税額によって算出され、各自治体で定めた階層区分ごとに保育料が決定します。
保育料の切り替え時期は9月のため、4月~8月分は前年度分、9月~3月分は当年度分の住民税額で計算されます。
なお、住民税の所得割課税額は会社から渡される「納税額決定通知書」で確認が可能です。
各自治体によって細かい計算方法は異なるため、あくまでも参考程度とはなりますが、住民税の所得割課税額がわかればおおよその保育料がわかるでしょう。
子どもの人数
保育料は子どもの人数によっても異なります。2人以上の子どもが認可保育園を利用する場合は、保育料の負担軽減措置があるからです。
国の基準では2人目の子どもが半額、3人目以降は保育料が無料です。
しかし、保育園を利用する最年長の子どもを第1子とカウントする点に気をつけなくてはいけません。
たとえば、3人兄弟で第1子が小学生、第2子と第3子が保育園児の場合、第3子の保育料は「第2子」扱いとなり半額となります。
保育時間
認可保育園は保育標準時間(11時間)と保育短時間(8時間)の2種類があります。
母親と父親で就労時間が短いほうで認定され、保育標準時間のほうが保育料が高いです。
なお、11時間以上の保育を希望する場合は別途で延長保育料がかかります。
保育園やお住いの自治体ごとに利用時間や就労時間の規定が異なるため、就労時間が長い方は確認しておきましょう。
自治体
お住まいの自治体ごとに保育料が異なる点にも気をつけましょう。同じ東京都でも利用平均額は下記のように異なります。
| 東京都品川区 | 33,000円 |
| 東京都立川市 | 28,100円 |
保育料は国が定めた上限額に対して、自治体が補助金を出すことで保護者の利用料負担を軽減しています。
認可保育園の申し込み前に保育料がいくらくらいになるのか知りたいという方は、お住まいの自治体を確認してみてください。

認可保育園の保育料はいくらくらい?
認可保育園の保育料はいくらくらいなのか、東京都世田谷区と神奈川県横浜市を例に年収450万円〜800万円のケースで算出してみました。
なお、ここで紹介する保育料はあくまでも目安のため、詳しい金額はお住まいの自治体を確認してみてください。
年収450万円のケース
世帯年収450万円の場合、所得割課税額が127,000円です。保育料の階層がD6区分となり、東京都世田谷区の保育料は27,000円となります。
しかし、神奈川県横浜市となると保育料が34,000円であり、7,000円も差が出ることがわかりました。
年収600万円のケース
世帯年収600万円の場合、所得割課税額が236,000円となり保育料の階層がD10に区分されます。
東京都世田谷区の保育料は38,300円ですが、神奈川県横浜市の場合は53,000円となるため14,700円の差が生まれます。
年収800万円のケース
世帯年収800万円の場合、所得割課税額が365,000円となり東京都世田谷区の保育料は55,500円となります。
一方で、神奈川県横浜市の場合は73,600円と非常に高額です。
保育料の差は18,100円であり、お住まいの自治体によって保育料が大きく異なることがわかりました。
保育料以外にかかる費用
幼児教育・保育の無償化は保育料が無料になる制度であり、そのほかにかかる費用は保護者負担となります。
そこで、保育園でかかる保育料以外の費用について解説します。
給食費
保育園の給食費は主に主食費と副食費の2種類にわかれます。
子ども1人あたりの主食費は月3,000円、副食費は月4,500円と内閣府で定められています。
しかし、住民税非課税世帯や第3子以降にあたる子どもは副食費が免除されます。
教材・行事費
保育園の教材費は主にクレヨンや粘土、折り紙などにかかる費用です。
金額は保育園により異なり、年払いで徴収したり保育料に含まれていたりするため、保育園に確認しましょう。
行事費は遠足やイベント、運動会などの行事にかかる費用です。
保育園によって行なわれる行事が異なり、行事ごとにお金を徴収するケースが多いです。
延長保育費
認可保育園の保育料は長くて保育標準時間の11時間となるため、通勤時間や勤務時間の都合、延長を希望する方は延長保育費がかかります。
神奈川県川崎市の公立保育園を例にすると、朝7時〜7時30分、18時30分〜20時までの合計2時間が延長保育です。
延長保育料は30分利用につき月額1,000円がかかり、事前に保育園への申し込みが必要です。
通園送迎費
保育園によっては自宅から保育園まで、バスを使用して送迎をおこなうサービスもあります。
通園送迎費は月額2,000〜4,000円ほどかかり、保育料とは別にかかります。
認可外保育園の保育料に関するよくある質問
最後に、認可保育園の保育料に関するよくある質問を紹介します。
保育料に給食費は含まれる?
給食費は幼児教育・保育の無償化の対象外です。
したがって、3〜5歳児クラスの場合、保育料は無料ですが給食費の支払いがあります。
保育料が4万円の世帯収入は?
保育料は自治体ごとに異なりますが年収600万円程度の世帯の場合、東京都世田谷区の保育料は38,300円です。
保育料の計算ツールはある?
ほいらく「保育料金シミュレーション」や、自治体のホームページでシミュレーションができる場合もあります。
簡易シミュレーションの場合はおおよその金額となるため、ざっくり調べたい方におすすめです。
認可外保育園の保育料はいくらくらい?
認可外保育園の保育料は各施設ごとに料金が設定されているため、認可保育園のような計算は事前におこなえません。
一般的には、月額30,000〜70,000円と認可保育園よりも保育料が高く設定されています。
ただし、認可外保育園も補助制度があり、3〜5歳児は月額37,000円まで、0〜2歳児の住民税非課税世帯は月額42,000円までの補助が受けられます。
認可保育園に入れるか不安、認可外保育園で気になるところがあるという方は、直接園に問い合わせをして一度園見学をしてみてください。
まとめ
認可保育園の保育料を決める4つのポイントや、幼児教育・保育の無償化について解説しました。
認可保育園は各世帯の収入や子どもの人数などによって、保育料が大きく異なります。
認可保育園の申し込み前に保育料がいくらくらいになるのか気になる方は、お住まいの自治体で公開されている保育料基準額表を一度チェックしてみましょう。
また、認可外保育園の利用を検討している方は、事前に必ず園見学をおこない保育料を確認しましょう。

